やばいやばい、あと少しでラブライブ!スーパースター!!2期が始まってしまう。
今回は11話の感想。全話観終わってから思うんだけど、アニガサキ2期において11話と12話こそ、このアニメを外伝たらしめる重要な要素を表現した回であり、アニガサキが一番好き or 一番苦手といった両極端な評価を受ける所以なのではないかと思います。
私としては結構好きな回なので、いつも以上に深読みしていきたいと思います。こんな良い話がまさか推しの担当回になるだなんて......
ストーリーについて
Aパートでは部に昇格させるか否かの決断、Bパートでは変わっていく皆の姿を描いています。
かすみの勘違いではありましたが、同好会メンバーが「部への昇格」を意識するようになります。同好会として多くのライブやイベントの実績を積み上げてきたので、部へ昇格することは出来るだろうとのこと。
部になると金銭的や設備面において同好会のときより好待遇となりますが、メンバーが引っかかるのは、学校公認団体としてスクールアイドルの公式大会に出場する権利が得られることです。つまり「ラブライブ!に出られる」のです。
アニメ1期において、同好会は以前ラブライブ!への出場を目指して活動していましたが、グループ活動の中で意見の相違が発生し、ソロ活動メインへと方針転換をしています。それが功を奏し、多くの実績を作ることが出来たのは事実です。
侑「まぁ、急いで答えを出す必要はないんじゃない?」
定期試験が近いこともあり、部への昇格話はいったん保留にすることになります。昇格の是非について、メンバーは明確な答えが出せていないようでした。
場面は学年ごとに勉強をしているシーンへ。
かすみ「もしかすみん達がスクールアイドル部になったら、今までとは違う新しいステージが出来るようになるのかな。歌もダンスもみんなの気持ちも一致団結、みたいな。」
かすみは同好会初期のメンバー。みなで一つになることを目指した結果、決裂してしまった過去を思い出しているのでしょうか。
せつ菜「ランジュさんは良かったんですか?ラブライブ。さきほど少し変な様子でしたので、もしかしたら出たかったではと......」
せつ菜もかすみと同じく、同好会初期にラブライブ!出場を目指していたメンバーの一人。部室での会話で、ミア、栞子がラブライブへの関心を示さない中、同じく加入組のランジュが空気を呼んで意見の食い違いを避けたのではないかと心配します。まるで同好会初期にステージングの方針でかすみと言い争った自分と重ねるように、ランジュが自分のやりたいこと我慢しなければならないと感じたのでしょうか。
実のところ、ランジュは皆と一緒にステージに立つことは今の自分にってハードルが高いことであり、ラブライブ!出場は現実的ではないと思っていたようです。
果林「ちょっと部の昇格のこと、考えてただけ」
対して3年生組。あんまり深く気にしているようには感じられませんでした。というのも、3年生にとって部への昇格が意味するところは「自分たちの活動が変わるかもしれない」というより「自分たちが愛した居場所がなくなってしまう」ことでしょう。
かすみ「でも、こうやって悩んでる時点で違うと思うんです!」
自分達同好会はこれまでどうあったかを、各々が振り返ります。自分たちは夢や目標、やりたいことは異なってもお互いを認めつつ、スクールアイドルが好きであるという共通認識から活動を共にしてきた。まさに「同好の士」であったわけです。それを再確認したことで、自分たちはどういった集団であるかの本質を明確化し、部になることは本質から外れたことであると皆が同意するに至りました。
また、同好会であり続けることで、自分のやりたいことを正直に表現できる場を守り続けようと決心します。そういった場こそが同好会メンバーにとって、部に昇格することで得られる実利的なメリット以上に大切なことなのだと思います。
あくまでも公式大会ラブライブ!を否定するものではなく「Not for me」の判断であると理解していただきたいです。ここを誤ると12話の内容を理解しづらくなります。
アニガサキ1期の衝撃「だったらラブライブ!なんか出なくてもいい!」に相当するインパクトのある話でしたが、まだ放送時間10分しか使ってないんですよね。今までの積み重ねがあってこそ、結論までが早かったのだと思います。
さてBパート
あ、あのお寝坊さんな果林が7時のアラームで起床!?前々話くらいでランジュから豪快にたたき起こされてた果林は一体どこへ......
Bパートはそんな果林視点で進みます。
何気ない日常を過ごす中で、果林は他の同好会メンバーの変化を感じ取ります。みな自分の夢を実現するために変わろうと努力している。その様子を見て、嬉しくもどこか寂しげな表情を見せる果林。
果林「私も、変わっていく」
スクールアイドル活動を始めて半年程度しか経っていないが、とても充実した楽しい時を過ごすことが出来た。しかし、未来へ向かって変化し続けるメンバーたちを見て、3年生である自分はこの場から一番に「いなくなる」のだと気が付いてしまいます。
卒業という言葉が一切出てこなかった11話。それほど果林の学校生活において同好会の存在は大きいのでしょう。
そんな果林の様子に気が付いたのはエマと彼方。同じ3年生として果林の気持ちには同意します。
エマ「昨日や明日のことで悩んでたら、楽しい今日が過ぎちゃうよ。」
彼方「毎日今を全力で楽しんでいけば、きっと寂しいだけじゃない未来が来てくれると思うよ」
過去や未来ではなく、今を生きる。思慮深い果林にはあまりない発想だとは思いますが、それも良いなというシーンだと思います。私は同好会が好き。そんな同好会の今を表現したい。そう思った果林が同好会メンバーに提案したのが
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 単独での1stライブ
ソロもユニットもいれた、今の同好会を表現するライブです。果林ってあんまり自分からなにかを提案することってないんですよね。誰かが悩んでいたり、説得しようとしている人がいても本人の自由意志に任せるべきだという立場を取りがち。同好会に入る前や2期4話においても誰かと慣れ合う気はないと言ってます。
「私も、変わっていく」はそういった果林の心境の変化を指していたのではないでしょうか。
推しの言動ウォッチ
果林単独のシーンというより、他キャラとの絡みが多く見れたのでとても嬉しい回でした。
3年生の関係性好き。エマと彼方は世話好きな性格をしていますが、果林に対してはTPOに応じた距離感を取るのが上手いなぁって思います。
試験勉強時に上の空になってた果林には話しかけていきますが、レインボーブリッジ近くのシーンでは果林から話が切り出されるのを待っています。心配してる気持ちが表に出すぎてて果林に気づかれてしまうんですけどね。そこも可愛い。
1stライブの提案を喜んでもらえたときの表情。ミアに「まぁ悪くないんじゃない?」って言われてもこの顔ですよ。ミアも割と嬉しそうにしてたからそこをくみ取ったのかもしれないけれども。
ミアとのシーンといえば試験勉強のとき
ミア(14才 USAでは大卒)「勉強、教えてやろうか?」
果林(18才 試験は赤点)「ありがとうミア。なんだか無性にやる気が出てきたわ」
ライバル関係のほうが燃える人だよねやっぱり。まぁ勉強に関しては釣り合い取れてないんですが......
ミアに煽られたのに素直に教えを受けてる。プライドで成績は買えんのじゃ。なんとなーく以前の果林なら突っぱねてたのかなって思った。
おーけーおーけー、分かってるよ。みんなが面白がったのはこのカットだろ?
定期試験って単語だけでそんな嫌そうな顔するんかい。
2期は結構ポンコツ可愛い表情をする果林が多くみられたんですが、それだけ同好会メンバーに心を許している証拠だと思います。果林はいろんな媒体で他人にどうみられるかをとても意識しているような言動が観られます。それは読者モデルとしての一面でもあり、果林自身のプライド的なものもあるのでしょう。
同好会メンバー、特に同じ3年生のエマと彼方には結構心を許しているのかなって思ったのが、自分の好きを語るシーン。
果林「私、スクールアイドル同好会が好きよ。一人で歌うのも、誰かと歌うのも、みんなで歌うのも全部好き!」
これを、他の人たちには言わないんですよねぇ。あぁたまんねぇ。もっと3年生の絡みを見せてくれ。
その他
なんかアバンの作画、全体的に幼さを感じる作画になってませんでした?
ランジュなんてデカい幼女みたいな動きと声と表情で.......
アニメオタクってある程度深入りすると声優(音響)、作画、脚本、監督に興味持ち始めると思うんです。私は作画にはあんまり関心が無いので有名なアニメーターさんとか全然知らないんですよね。ラブライブにおいてはキャラデザが誰なのかが結構作画においても大きいと思うんですよね(無印2期を見ながら)。
レインボーブリッジがライトアップされたあたりで「これ未来ハーモニーじゃね?」ってなって、そのあとのセリフで歌詞を読み始めたので「未来ハーモニーだ!!!!!!」ってなりましたね。アニメ化前の曲なのに同好会がどういったものであるかを歌う詩になってるのすげぇなって思いますよ。その時点からしっかり設定を練られていたんでしょうね。
ガチダッシュ宮下と、ミアを引っ張る璃奈。愛さんと璃奈がBパート序盤でランニングしたのは伏線だった!?あのスポーツ万能な愛さんに璃奈が付いていけてるのはランニングの成果だと思うし、ついてこれていないミアの手を引っ張っていってるのがまた良い。璃奈を他人を引っ張れる人に変わっていってるんだなぁ。
というわけで今回はここまで。12話も重要な回ですぞ。
それこそ、最終話以上に。