太陽黒点

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【第8話感想】ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会2期

 今回は8話の感想です。第2回SIFも最終日に差し掛かり、テレビアニメ2期一番の盛り上がりを見せる話になりそうです。

ストーリーについて

 第1話でランジュから言われた、”自分たちの正しさを証明するステージ”が今回のメイン。同好会側とランジュの立ち位置の対比が、改めて明確に描かれていました。

 控室で他校のスクールアイドルたちと談笑する同好会メンバー

 そこに一人であいさつに来るランジュ

 SIF最終日のオープニングアクトはランジュが務めるようです。まずはランジュのソロアイドルとしてのやり方を示すようです。そのあとは、複数校が合同でステージングを行っていきます。コラボステージ満載でとても楽しいライブになりそうですが、最後の楽曲がまだ決まっていないようです。

 

侑「どんなに考えても、ときめかないよぉぉ!!!」

 

 侑「せっかく開催できることになった大事なフェスの曲だから、最高のものにしたくてさ。」

 侑「でも、みんなの素敵なところをどうやって表現できるか、とか。どうしたらファンの人たちに喜んでもらえるか、とか。それに、この曲がランジュちゃんと約束した、私が同好会にいることの答 えにふさわしいのか、とか。」

 侑「そういうの全部叶えられるものになってるのかなって思うと、自信無くなっちゃって。考えれば考えるほど、頭がぐるぐるしちゃってさ。」

 侑の原動力はトキメキ、であることはこれまでの話を観てて分かることですが、自分が作った曲が、求められている水準に達しているかどうかと苦悩しているようです。3話でミアにアドバイスされた「求められることに忠実に答えるのが音楽」という言葉を受けるも、自分の中で違和感を感じてた侑にとって、この苦悩に一人で答えを出すのは難しそうです。

 璃奈「侑さんの作ってくれた曲を歌えるなんて、すごく嬉しい」


 同好会メンバーからは、深く考える必要はない、侑の作った曲を歌えることが嬉しいのだから、と返します。この辺ほぼ3話でのアドバイスにそっくりなんですよね。あの時と違うのは、補講の提出課題を製作しているのか、イベントの大トリとして多くの人の想いをのせた曲を製作しているのかです。求められることが増え、自分の活動の方向性を見失いそうになった時、同好会メンバーはいつも侑を支え、初心を思い出させてくれるんですね。

 侑「だったらやっぱり同好会やファン、みんなの中のトキメキに答えられるそんな曲になれば......」

 

 自らの道を再確認した侑でしたが、それに反するランジュのステージが始まります。

 副会長「ジェットスライダーもついにクライマックスを迎えようとしています!見事ゴールすれば、スクールアイドルフェスティバルのメインステージが華やかにライトアップされ、ライブがスタートします!!」

 

 流しそうめん同好会製作のジェットスライダー”ニジガク号”が校内を駆け回り、ゴールしたらランジュのステージが始まる。そういう企画が、8話冒頭から進んでいました。東京ビッグサイトをモチーフにしてる虹ヶ咲学園を隅々まで走り回るスライダーを用意する同好会、いったい何もんなんだ......

 みなの期待を一身に背負い、ニジガク号はステージまで向かいますが.......

 ニジガク号、届かずッッッ

 

 ランジュ「お膳立てなんて、最初から期待してないわ。前に言ったでしょ?私は与えるだけでいいって。私は私を知らしめるために、ステージに上がるんだから。私にはこのやり方しかないの。」

 


 そう言い放ち、ランジュは無音のステージで歌いだします。またここで歌うのが「Queendom」なんですよね。

The Golden time!
始まる予感 未知なる世界が
(Hurry up! Hurry up!)
常識なんて拜拜

I make! 切り開くの
手に入れてみせるわ
指図はNo! 我不会允許!

 ゴール手前で止まってしまったニジガク号に注目する観客の視線をすべてステージへ集め、自らの手でオープニングアクトを始めました。ランジュから観るとそういった感じですが、実際はタイミング良くはんぺん(猫)がスライダーを揺らしてたんですよね。

 gifだと分かりづらいな......

 このシーンの解釈としては、見えないところでランジュも助けをもらっている、ってところでしょうか。

 ランジュの正しさを示すステージを観て、侑は言葉を失います。

 

 同好会メンバーは自分たちのステージ準備へ向かいました。侑が一人で考え込んでいる様子を見て、ミアが心配しにきました。

 そういえば、同好会メンバーがなにか思いつめたり相談したりしているのは大抵屋上なんですが、この2人がそれをやるのは地下なんですね。侑とミアはステージに上がる表の人間ではなく、曲を作る裏方だからでしょうか。

 侑はランジュのステージを観て、そこで感じたことを整理し、自らの考えを、トキメキを問い直します。

 ミア「ランジュは最高のプレイヤーだから。ランジュだけじゃない、他のスクールアイドルだってきっとそうだ。自分の存在すべてをステージに掛ける。そういうモノなんだ。」

 ミア「でも、僕たちはそんなことする必要はない。求められる曲を作って評価されるなら、それでいいじゃない。」

 

 侑「自分を目一杯伝えようとしている、みんなの姿にときめいていたんだ。私もみんなに近づきたい。みんなと一緒に、今ここにいる私を伝えたい。これが、私のトキメキ!」

 

 今までぼんやりしていた侑の”トキメキ”を明確化できた瞬間でした。

 相変わらずミアと相反してるなぁ。侑は人が伝えたかったことをストレートには受け取らない所がありますね。自分の深層心理に反することを言われているからでしょうけど。

 ランジュは「スクールアイドルは与えるだけの存在であるべき」を示すステージをしたのに、その姿を「自分の存在を目一杯表現している」と評するし、ミアのアドバイスは「表の人間はこう、裏にいる自分たちはそうではない」であるのに、「表の人間のように、一緒に自分を表現したい」と思うし。

 侑の”トキメキ”自体は1期1話のせつ菜のステージを観たときから産まれていて、上のステージから聞こえてくるせつ菜の歌声で思い出すような演出は良いですね。初心を思い出させるというか、侑のトキメキの原点はアレなんですね。

 ニジガクのアニメはよく日向や日陰を演出として使いますが、ここのシーンでは侑に陽の光が当たっていき、ミアを連れて地上へ上がっていくシーンがあります。ミアを連れている、っていうところが侑だけの進展ではないことのメタファーなのかなって思います。

 ミアの協力のもと、なんとか曲を完成させることが出来ました。アレンジを変えたいだけのようで、ステージには間に合いそうですね。SIF初日に大枠は出来ていたので、この後のステージで無事披露出来そうです。



 璃奈「ある人が助けてくれたから。新しい曲が産まれました」

 せつ菜「ある人が提案してくれたから、今回のフェスティバルは実現しました」

 

 エマ「ある人が素敵なライブを見せてくれたから、私たちはもっと成長することが出来ました」

 

 SIFラストステージ前の同好会メンバーによる挨拶。各々感謝を伝えますが、ランジュには届いていません。”スクールアイドルは与えるだけでいい”と思っているので、スクールアイドル同士で支え合ってると感じられない、自分がスクールアイドルの支えになっていると思えないのでしょう。

 かすみ「そして、ここに集まってくれたスクールアイドルを愛してくれるみなさんがいてくれたから、このフェスティバルは無事フィナーレを迎えることが出来ました。」

 歩夢「そしてまた、ここから次の夢は始まります。私たちと一緒に走り出していきましょう!」

 

 正面ステージの真向かいにあるステージにピアノと侑が。これは3rdライブを想起させる演出ですね。高咲侑役の矢野妃菜喜さんが

 3rdライブ演出の再生産ってことを無視すれば、侑が言ってた「私もみんなに近づきたい。みんなと一緒に、今ここにいる私を伝えたい。これが、私のトキメキ!」をこういった形で実現することになったのでしょう。

 侑の演奏で曲が始まる。侑が表現する”トキメキ”がここから走り出します。

「TOKIMEKI Runners」

生まれたのはトキメキ 惹かれたのは輝き
あの日から 変わりはじめた世界
見てるだけじゃ足りない カラダ動かして
できることないか 探してみようよここで

これは夢かな? 夢ってステキな言葉
言ってるだけでイイ気分
きっと夢だと 決めてしまえ
ああっ 勇気が湧いてきた!

ワクワク叶える物語(ストーリー)
どうなるかは僕ら次第
出会いって それだけで 奇跡と思うんだよ
ワクワク叶える物語(ストーリー)
みんなで楽しくなろうよ
生きてる!ってココロが 叫んじゃう
そんな実感欲しいよねっ
(ワクワクしたいキミと ワクワク発ストーリー)
始まれ! (ワクワクしようキミも!)

 みなさんご存じの通り、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のファーストアルバムの表題曲。ラブライブシリーズ伝統の、重要なシーンで既存曲を使うやつです(語彙力)。

 このライブで侑は自らのトキメキを表現し、夢へと走り出した。まさに同好会メンバー全員が「TOKIMEKI Runners」ということですね。

 ライブは成功。SIFは無事幕を下ろしました。

 侑がトキランの歌詞を書いていたノート、隣には1期ラストで流れた「夢がここからはじまるよ」の歌詞が書かれています。あの曲は同好会メンバーから支えてくれる人たちへの感謝を込めた曲でした。ノートを回して各員が歌詞を紡いで作ったものです。トキランはそれに対するアンサー、のような描かれ方ですね。

 えっ、8話のサブタイ、「虹が始まる場所」で「TOKIMEKI Runners」って読むのズルくない????こんなん最終回でやる演出じゃん。あと5話残ってるんだぞ。

 

推しの言動ウォッチ

 今回あんまりストーリーへの影響はなかったですね。おおむね侑が悩んでる話だったのでしょうがないですね。積極的にアドバイスするたちではないので。

 コスプレ喫茶での歩夢を見て、以前偶然見てしまった”あゆぴょん”を思い出してるんでしょうか。

 

きゃあっ!

 次回はランジュミアあたりの話が解決しそうなので、ランジュの言動にも注目しておきたいと思います。

 ランジュ「お膳立てなんて、最初から期待してないわ。前に言ったでしょ?私は与えるだけでいいって。私は私を知らしめるために、ステージに上がるんだから。私にはこのやり方しかないの。」

 私にはこのやり方しかない。ランジュは与えるだけでいいと言ってますが、”与えることしか出来ない”が正確な認識だと思います。

 ランジュ「あなたもスクールアイドルをやりたがってたなんて、知らなかった。別にいいわよ。こういうの慣れているから。」

 こういうの、とは人から何か相談されたりすることが今までなく、いつの間にかことが進んでいることには慣れているということでしょうか。本当に一方通行のコミュニケーションしか出来なかったんだなぁ。

 他のスクールアイドルがステージでパフォーマンスしているのを観に行こう、という様子が特にありません。

 栞子やミアが自分の元から離れて行ってしまったのを感じ、一人で悩んでいるのでしょうか。

 

Cパートでの一幕

 ランジュ「あなたの覚悟、伝わったわ。あなたたちも見事正しさを証明して見せた。私は100%やり切ったつもりだけど、同好会はそれ以上だった」

 ランジュ「ここに来た価値は十分あった。後悔は無いわ。」

 

 「拜拜」

バイバイ、だなんて......

 

今回は侑のトキメキの解像度が上がったこと、スクールアイドルと支えてくれるファンの関係性、そしてそれらが無いランジュの対比が描かれる回でした。次回予告的にミア回って感じですかね、楽しみです(12話まで視聴済みの感想)。